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2017年02月14日

PLUTO (その4)

今日で纏められそうな気がします(多分)

PLUTO (その4)


その1からその3はこちら



PLUTO (その1)

PLUTO (その2)

PLUTO (その3)


本当はノース2号について触れたくてしょうがないのです。

でも、それ書いちゃうと多分終わらないので、ぐっとこらえて話しを進めます。
(あー、書きたい)


紛争に参加した、各国の世界最高水準のロボット達ですが、各々があの戦争を振り返り「二度と行きたくない」と思っていたのでした。

幾ら相手がロボットとはいえ、ロボットにも家族がいるのです。

印象深いシーンがこれです。

PLUTO (その4)

メイドロボット(勿論、人間の一般家庭で働いている)の主人(ロボット)が殉職したことをゲジヒトから伝えられる。

ロボットだから、データを消せば主人の事は忘れられますが?と、血も通ってないような提案ですが、

ゲジヒトも相手の為を思って言うわけです。

しかし、メイドロボットは言います。


「あの人の思い出・・・・・消さないで・・・・・」


ここなんです、浦沢直樹の凄いところは。

表情が無いものに、表情を与えるのが巧いのです。

ヒト型のタイプは簡単です、普通に生き物として表情を与えたらいいのです。

こういうロボットタイプに表情を与えるのが、浦沢直樹の凄いところです。

PLUTO (その4)


ブランドに至っては、プルートゥに破壊されたあとも、プルートゥをどうにか倒す方法を探して貰う為に、
深い海中に沈みながらも、ライバルであるヘラクレスに戦闘のデータを送るが、
家族の思い出が邪魔をしてうまくおくれない。

自分は世界最高水準のロボットだと理解しているのに、悲しみと、寂しさの感情には勝てなかった。


プルートゥが何故強いのか?

それは「負の感情」をインストールされていたからだ。

PLUTO (その4)


プルートゥを作ったアブラー博士は、アトムを作った天馬博士が作ったロボット。

正確に言えば、生きていた時のアブラー博士(人間)の遺言で、天馬博士が作ったロボットである。

あまりにも高性能すぎて、アブラー自身は自分がロボットだとは思っていない。

元々60億人以上の人格をデータ化し、それを注入されたが、起動しなかった。

そこで天馬博士がどうしたかと言えば、怒りや憎しみといった「負の感情」をプログラムすること。
ある意味、人間の本質こそ「怒りや憎悪」といった感情。

それによって起動したのがまさに憎悪の塊、アブラー博士。
そのアブラー博士が作った、憎悪のみで動くプルートゥ。

そのプルートゥを一体誰が倒せるのか?


そりゃアトムになるわけです。

でもこのままじゃ勝てないのです。

では、どうするか?


天馬博士はアトムにも「負の感情」をインストールしました。

PLUTO (その4)


結果アトム無双のフルボッコタイム。

今まで殺された同胞の為に、プルートゥを亡き者にしようとしますが、
殺されてしまったゲジヒト(主人公なのに)の言葉が脳裏を過ります。

PLUTO (その4)


浦沢がなぜゲジヒトを主人公にしたのか、理解出来た気持ちになったシーンがここでした。

PLUTO (その4)

「悲しみ」と「優しさ」そして「許す心」

結局、アトムはプルートゥを破壊するに至りませんでした。

最終的にはどうしたかと言いますと、アブラー博士自身が地球を滅ぼそうとします。

それを防いだのが「プルートゥ」でした。


アトムは言います。

「博士・・・・憎しみが無くなる日は来ますか?」と

PLUTO (その4)

PLUTO (その4)


この最後のコマ、リメイクであり、オマージュであり、浦沢らしいオリジナルもあった流れの中で、
原作ファンが納得する一コマであり、且つ、そんなもの気にせずこうしたかった浦沢の気持ちが見て取れるシーンでした。

ロボット達に優しい感情があるなら、我々人間も人に、そして家族に、友人に、優しくなりたいと思えるメッセージがここにあると思いました。


結論、戦争はダメ




















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Posted by モンゴル  at 20:49 │Comments(0)漫画

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